コレクションの紹介

サイズ18 グレード #240 19石 シリアル番号14,739,272 残量計(Wind Indicator)付きです。

推定製造年は1909年。竜頭巻き、レバー・セット・ムーブメントで ムーブメントには、シリアル番号の他に"19Jewels", "Adjusted 5 possitions", "Safety Barrel", "B.W.Raymond, Elgin Ill" と刻まれています。

写真からも2番車(Center wheel)、ちらネジ、及び、香箱真(Winding arbor)からテンプ(Balance)までの全ての受座に、金が使用(Gold jewel setting)されていることが分かります。

Safety Barrelとは、ゼンマイが切れた際、他の車やカナにダメージを与えないよう香箱真がネジ式に外れる仕組みです。(参考:同様の仕組みで2番カナがネジ式に外れる形式をSafety Pinionといいます。)

12時位置の残量計と秒針のダイヤルが一段低くなっているダイヤル[Single sunk]は、外周に1から60の数字が書かれたモントゴメリー[montgomery]・ダイヤルです。

Fortune社の金張りケースには、"A.W.C.Co."の刻印があり、現在収まっているムーブメントの側止めネジ(Case screw)以外のネジ跡があるためオリジナルでない可能性が高いです。
添付受(Balance cock)や、丸穴車、角穴車の装飾が綺麗に施されています。

(写真クリックで拡大が見れます。)
この時計は、1995年頃にFloridaのAshlandから購入したよう記憶してます。当時は、未だインターネットの普及が今ほどではなく、特に年配の方が多い懐中時計コレクターにはメール・オーダーで時計の写真や複写機でコピーした白黒写真(?)をディーラーから郵送してもらい、それを見て購入していました。ディーラーから遠い人は、たいてい”いいな”と思って電話をしても売却済みの事が多かったので、通常出版の1週間前に追加料金を払って郵送してもらうサービスもあったような気がします。今思えば「古き良き時代」だったような気がします。

Ashlandは、現在でもEbayでSeller ID「ashland_investments」で懐中時計や宝石を販売しています。

あの頃、Morganさんから見せてもらった18サイズWind Indicator付きFather Time(Free Sprung model)が凄く印象に残り、その後少しの間18SizeのWind indicator付き時計を探した結果がこの時計です。アメリカ懐中時計で、18サイズ3/4Movementを造ったのはElginとHoward & Co.くらいでしょうか?このモデル、自分的に結構バランスが取れているように感じ好感が持てます。

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